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2015年10月27日 第4回 包摂型社会研究会
目的:大阪府東部の八尾市では、1945年以前より多くの在日朝鮮人が居住し、近年では、ベトナム人、中国人などの多数のエスニックマイノリティが居住している。しかし、これらの人びとが八尾市に居住するまでの経緯と、保有する文化的資源などがまちづくりにおいて顧みられることは少なく、八尾市における行政主導のまちづくりでは、エスニックマイノリティの視点と存在は等閑視されがちである。これらの資源を活用することで他都市との差別化がおこなわれ、特徴的なまちをつくることが可能だと思われる。
そこで、本研究会では、次の報告と現地見学をおこなう。まず、韓国仁川でのエスニック資源を活用したまちづくりを川本綾さんから報告していただき、日本で適用可能なケースかを検討する。ついで、NPO法人トッカビの朴洋幸さんより、八尾市における外国人支援の歴史的経緯を報告していただき、八尾市での「外国人」受容過程についての知見をふかめる。その後、鄭栄鎭さんの案内により現地におけるエスニック資源の見学をおこない、八尾市におけるエスニックマイノリティとの共生をめざした文化的資源の活用とまちづくりは可能かの議論をふかめ、今後のそれぞれの現場に還元し、展開していくことを目的とする。
なお、本研究は、大阪市立大学先端的都市研究拠点「共同利用事業・共同研究公募」の助成を受けて開催するものである。
日時:2015年10月27日(火)10:00~15:30
予定:
〔研究会〕10:15~12:45
①報告者:川本 綾(都市研究プラザ特別研究員)
題 目:「仁川チャイナタウン」の造成と韓国華僑
②報告者:朴洋幸(NPO法人トッカビ代表理事)
題 目:「八尾市における外国人支援とトッカビの活動」
〔昼食(*自費負担)〕12:45~13:45
〔フィールドワーク〕13:45~15:30
案内人:鄭栄鎭(都市研究プラザ博士研究員/NPO法人トッカビ)
会場:八尾市立安中人権コミュニティセンター
※JR八尾駅2階改札前集合(10時集合:時間厳守)
https://www.jr-odekake.net/eki/premises.php?id=0620824
※どなたでもご参加可能ですが、出席ご予定の方は事前に下記の担当者までご連絡ください。
研究会事務局担当
都市研究プラザ 特別研究員 掛川 直之
<kakegawanaoyuki☆gmail.com> (☆を@に置換してください)
本研究会は、都市研究プラザ特別研究員の自主的な研究企画として実施する研究会である。経済や社会のグローバル化が進展する中、雇用構造の脆弱化・福祉の軟弱化・安定した住まいやコミュニティの形骸化が一層進んでおり、それらによる社会集団や特定の地域が社会的不利に陥りがちな傾向が危惧されている。そこで、本研究会は、「社会的包摂」を切り口として研究や実践活動に取り組んでいる、若手研究者の研究成果の実践現場への応用を検討し、新たな理論や実践モデルへの軟着陸を試みる機会とするとともに、「包摂型社会」の有り様を突き詰めながら現代の都市社会に潜む社会的排除問題に立ち向かう、時代の最先端を切り拓く研究者の育成の場に資することを目的とする。