第25回釜ヶ崎講座講演の集い(仕事づくり集中講座5)
Posted at : 2019-10-21
農業分野の仕事づくりを釜ヶ崎で!
農福連携と産消提携の先進事例に学ぶ
日 時:2019年12月14日(土)17:30~20:30会 場:エルおおさか 南館1023号室
参加費:資料代 500円
事前申込不要
講演:
新井利昌氏(埼玉福興株式会社・代表取締役)著書 『農福一体のソーシャルファーム―埼玉福興の取り組みから』 創森社,2017年
小島希世子氏(株式会社えと菜園・代表取締役,NPO法人農スクール代表理事)著書 『農で輝く!ホームレスや引きこもりが人生を取り戻す奇跡の農園』 河出書房新社,2019年
釜ヶ崎にゆかりがある事例の報告:
ひと花センター,大阪府柏原市,八尾市,京都府京丹後市からなど
主催:
釜ヶ崎講座,非営利特定活動法人 釜ヶ崎支援機構,
大阪市立大学 都市研究プラザ
お問い合わせ:
釜ヶ崎講座:大阪市西成区萩之茶屋1-9-7釜ヶ崎日雇労働組合気付,大阪市港郵便局私書箱40号,電話 090-2063-7704 ,E-mail: kamakouza@cwo2.bai.ne.jp, http://cwoweb2.bai.ne.jp/kamakouza http://blogs.yahoo.co.jp/kamagasakikouza
特定非営利活動法人 釜ヶ崎支援機構 (NPO釜ヶ崎):大阪市西成区萩之茶屋1-5-4 ,電話06-6630-6060,Fax: 06-6630-9777,E-mail: npokama@npokama.org,http://www.npokama.org/
(今回のテーマについて)
仕事づくりを試みるときに,人手不足の分野に目を付けることは,以前から定石でした。そして今,人手不足が進む農業分野で仕事をつくろう,農業分野と福祉分野が連携しようということで,「農福連携」が注目を集めています。
実は以前から釜ヶ崎でも,いくつかの案が浮かんだり消えたりしてきたと聞いています。私も2011年から,耕作放棄地を活用して農園を開設し,野宿労働者や就労に困難を抱える若者と一緒に,野菜を栽培したり販売したりということを試みてきました。そして,高齢の野宿労働者と就労経験に乏しい若者が協働することで新たな可能性が生まれるという,貴重な経験が得られました。
しかし,案の定,いくつかの課題に直面しました。技術的な問題もさることながら,そもそも,何のための仕事づくりなのか。なぜ農業分野でなければならないのか。つまり,目的意識が参加者やその他関係者の間で共有されているとは言い難いのではないか。このように私は感じるようになりました。例えば,追求すべきは,誰にでもできる仕事なのか,それとも,その人にしかできない仕事なのか。また,言われたことだけやればお金がもらえる仕事は確かに楽なのだろうけども,建設現場で「お前は言われたことだけやればいいんだ」と言われて複雑な思いをされた方もいるはずです。
そこで今回の講座では,農福連携の先進事例を率いておられるお二人の講師にお話を伺い,釜ヶ崎で有意義かつ長続きする取り組みのために何が必要かを議論したいと思います。釜ヶ崎には釜ヶ崎のやり方があるかも知れません。一方で,外部の経験を応用できる可能性もあります。例えば,どのようにして外部の一般市民から参加を得るか。日本の有機農業において生産者と消費者が築いた「産消提携」の経験に学んでみる必要があるかも知れません。
仕事づくりや社会的企業に関心がある方あるいは疑問をお持ちの方,農作業に興味があるけど参加する機会をなかなか得られない方,これまで釜ヶ崎から柏原市雁多尾畑(かりんどおばた)やひと花センターの農作業に参加してきた方などなど,多くのみなさんのご参加をお待ちしております。
文責:綱島洋之(大阪市立大学都市研究プラザ)
本企画は,公益財団法人ユニベール財団研究助成(2018年度)「産消提携から農福連携に継承できるもの」,公益財団法人トヨタ財団2018年度研究助成プログラム「農福連携において労働者の自律性を高めるために―産消提携の経験を援用する試み」,科学研究費助成事業「産消提携から農福連携に継承できるもの―現場実装から国際発信へ」(研究代表者:綱島洋之)の助成を受けて実施されます。